抗がん剤などの治療により便秘の症状が出た時、まず担当医はじめ医療従事者に相談しましょう。ここでは、便秘に対する日常生活のセルフケアのポイントと関連アイテムを紹介します。
セルフケアのポイント
食物繊維の多い食品を摂る
- 不溶性食物繊維(穀物や豆類・きのこ・芋類・タケノコ・果物など)と水溶性食物繊維(海藻やこんにゃくなど)、また両方の食物繊維を多く含むもの(ごぼうや大豆類・なめこなど)を食事の中にバランスよく摂り入れます。
- 手術後は摂取を控えたほうが良い場合や、過剰に摂取すると下痢などを引き起こすこともありますので、担当医はじめ医療関係者、栄養管理士等に相談しましょう。
- ヨーグルトなどの乳製品など乳酸菌食品(プロバイオティクス)を摂ります。



水分を十分に摂る
- コップ1杯(約200cc)を1日7~8杯程度を目安に飲みます。
- 起床時に水あるいは牛乳を飲むことで、水分の補給と同時に腸の活動を促します。


*水分、食物繊維・乳酸菌を含む食品の摂取量に関しては、体調によって異なりますので担当医等、医療従事者に相談してください。
紹介した食品や飲料の購入については野菜や生鮮食品を自宅へ届ける宅配サービスや通販サイトなどを利用するのも便利でしょう。当サイトの「がん療養期間中の食事に宅配サービスを利用する」では、宅配サービスをはじめスーパーマーケットやデパートなど様々な通販サイトを紹介していますので、そちらもご参考にしてください。
排便の習慣をつける
- 朝食後に便意がなくてもトイレに行き排便を試みます。
- 落ち着いて排便ができる時間を設けます。
排便できる環境をつくる
- 快適に排便ができる清潔な環境を整えます。
- 便意があったら我慢しないようにします。
腹部を温める
- 入浴などで腹部を温めることで腸の活動を促します。
マッサージする
- 仰向けに横になり、おへその周りを「の」の字を書くように右回りにマッサージします。
適度な運動をする
- ウォーキング、ストレッチ、ヨガなど軽く体を動かします。
ストレッチやウォーキングなどの運動は、臨床試験の結果から生活の質を向上させ、疲労感の軽減に効果があるとされています。当サイトの「がん療養中の運動効果と運動を行う上の目安」では、運動の効果や目安などを紹介していますので、そちらもご参考にしてください。
ヨガは、標準療法に伴ううつ病や気分障害に対する治療や倦怠感の対処、生活の質の改善のために実践されます。治療中の体調の変化や、術後の後遺症等で術前と比べ可動域の変化を伴う場合がありますので、担当医や医療従事者と相談したうえで行いましょう。当サイトの「がん患者に対するヨガの効果と免疫との関係」でもヨガに関する効果などを詳しく説明していますので、そちらもご覧ください。
リラックスする
生活のリズムを整え、睡眠を十分にとることでストレスをためないようにします。アロマを楽しんだり音楽を聴いたり、映画やテレビを見たり、リラックスする方法は人それぞれですが、当サイトでもリラックスするための工夫やアロマセラピーについて効果を紹介していますので、ご参考にしてください。
以下の情報サイトでは、副作用のさまざまな症状に対応したレシピを提供しています。
CHEER (チア―) (国立がん研究センター東病院栄養管理部) がん患者さんやそのご家族を対象にした「柏の葉料理教室」のレシピを症状別などで検索することができます。 リンクはこちらから |
もっと知ってほしいがんと生活のこと (NPO法人キャンサーネットジャパン) 「がん患者さんのためのお料理」のコーナーでは、症状、食材、種類からレシピを検索できます。 リンクはこちらから |
SURVIVORSHIP(サバイバーシップ) (静岡県立がんセンター、大鵬薬品工業株式会社) 「抗がん剤・放射線治療と食事の工夫」のコーナーで様々な症状に応じた献立を検索することができます。 リンクはこちらから |
がんを学ぶ (ファイザー株式会社) 「がん患者さんのための食事・レシピ集」では食事のジャンル、食材、症状からレシピを検索できます。 |
Kama∔aid (カマエイド) (株式会社STSP) がん治療に伴う「食事の悩み」|解消を目的とした食事の工夫を取りいれたレシピを提供しています。 リンクはこちらから |
- がんのつらさ ~つらさ聴いてつたえて~(塩野義製薬株式会社)便秘の症状を担当医や医療従事者へ伝えるための具体的な説明があります。
- がん情報サービス(国立がん研究センター)「便秘 ~がんの治療を始める人に、始めた人に~」では、便秘の原因の説明や対処法等が紹介されています。

- がん情報サービス(国立がん研究センター)「調子が悪い時の食事 ~がんの治療を始めた人に、始める人に~ 2.症状に合わせた食事のとり方 8)便秘になったとき」では、便秘の時の食事のアドバイスが紹介されています。

- 国立がん研究センター東病院「症状別アドバイス 便秘」では、便秘の要因と食事のアドバイスの説明があります。

- サバイバーシップ がんと向き合って共に生きること(静岡県立静岡がんセンター/大鵬薬品工業株式会社) 「抗がん剤・放射線治療と食事の工夫 症状と対策 便秘」では、便秘の症状や原因、対処法等について説明がされています。
- 静岡県立静岡がんセンター がん体験者の悩みQ&Aおよび「患者さんご自身でできる副作用対策」では、便秘に対する対処法が紹介されています。
- タケダ健康 (武田薬品工業株式会社)「便秘・下痢の対処法」 では、便秘に対する運動とマッサージの方法が紹介されています。
- がんの治療と暮らしのサポート実践ガイド(NPO法人キャンサーリボンズ編集)
- がんを学ぶ(ファイザー株式会社)「便秘解消と予防のための日常生活」では、便秘対策に向けた食事や日常生活で気を付けたいことを紹介しています。
- 新潟県立がんセンター新潟病院 治療に関した副作用:便秘
- NHK健康ch
- からだカイゼン委員会(株式会社明治)
- 乳がんinfoナビ(日本化薬株式会社)化学療法の副作用 下痢・便秘」では、下痢・便秘に対する対処法のポイントが紹介されています。
- リンパ腫通信(セルジーン株式会社)「おなかの調子が悪い⁻下痢・便秘⁻」では、便秘の症状、原因とケアが説明されています。
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