抗がん剤情報

ティーエスワン

抗がん剤情報

公開日:2020年4月20日

更新日:2023年6月27日

ティーエスワン(一般名:テガフール、ギメラシル、オテラシルカリウム配合剤)について、独立法人医薬品医療機器総合機構公表のティーエスワンの添付文書、患者向医薬品ガイド、インタビューフォーム、くすりのしおりの情報等に基づいて、適応のがん種と副作用を中心にまとめました。一部の副作用については、そのセルフケア方法を当サイトの「副作用の対処法」で紹介しています。

総称名ティーエスワン                   
一般名テガフール、ギメラシル、オテラシルカリウム配合剤
販売名(販売開始年月)ティーエスワン配合カプセルT20(1999年3月)
ティーエスワン配合カプセルT25(1999年3月)
ティーエスワン配合顆粒T20(2009年6月)
ティーエスワン配合顆粒T25(2009年6月)
製造販売元大鵬薬品工業株式会社
効能効果胃癌、結腸・直腸癌、頭頸部癌、非小細胞肺癌、
手術不能又は再発乳癌、膵癌、胆道癌、ホルモン受容体陽性かつHER
陰性で再発高リスクの乳癌における術後薬物療法
最新情報年月2022年11月
スポンサーリンク

主な副作用

重大な副作用

  • 骨髄抑制、溶血性貧血
  • 播種性血管内凝固症候群(DIC)
  • 劇症肝炎等の重篤な肝障害 
  • 脱水症状
  • 重篤な腸炎
  • 間質性肺炎
  • 心筋梗塞、狭心症、不整脈、心不全
  • 重篤な口内炎、消化管潰瘍、消化管出血、消化管穿孔
  • 急性腎障害、ネフローゼ症候群
  • 中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN )、 皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)
  • 白質脳症等を含む精神神経障害
  • 急性膵炎
  • 横紋筋融解症
  • 嗅覚脱失
  • 涙道閉塞
  • 肝硬変(プロトロンビン時間延長、アルブミン低下、コリンエステラーゼ低下等)

その他の副作用

(発現頻度 5%以上)

  • 血液:白血球減少、好中球減少、血小板減少、赤血球減少、ヘモグロビン減少、ヘマトクリット値減少、リンパ球減少
  • 肝臓:AST上昇、ALT上昇、ビリルビン上昇、Al-P上昇
  • 消化器:食欲不振、悪心・嘔吐、下痢、口内炎、味覚異常
  • 皮膚:色素沈着
  • 過敏症:発疹
  • 精神神経系:全身倦怠感
  • その他:LDH上昇、総蛋白減少、アルブミン低下

「その他の副作用」の中で、最も発現頻度が高い5%以上を示しています。5%未満の症状についてはティーエスワンの添付文書(11.副作用 11.2その他の副作用)でご確認ください。

テガフール・ギメラシル・オテラシルカリウム配合剤
独立行政法人 医薬品医療機器総合機構:医薬品副作用被害救済や稀少病認定薬の研究振興調査などの業務案内。

副作用に対するセルフケア

「対処法をみる」ボタンをクリックすると、セルフケア方法と関連するアイテム・サービス情報を紹介しているページ(内部リンク)へ移動します。

骨髄抑制

悪心・嘔吐

食欲不振

食欲不振

参考文献・ウェブサイト
  • 添付文書 2022年11月改訂(第2版)
  • PMDA 独立法人医薬品医療機器総合機構 ティーエスワンの添付文書、患者向医薬品ガイド、インタビューフォーム、くすりのしおりの情報が得られます。また、重篤副作用疾患別対応マニュアルでは、重大な副作用にある症状に関する情報が得られます。
テガフール・ギメラシル・オテラシルカリウム配合剤
独立行政法人 医薬品医療機器総合機構:医薬品副作用被害救済や稀少病認定薬の研究振興調査などの業務案内。