抗がん剤情報

タシグナ

抗がん剤情報

公開日:2020年9月11日

更新日:2023年6月27日

タシグナ(一般名:ニロチニブ)について、独立法人医薬品医療機器総合機構公表のタシグナの添付文書、患者向医薬品ガイド、インタビューフォーム、くすりのしおりの情報等に基づいて、適応のがん種と副作用を中心にまとめました。一部の副作用については、そのセルフケア方法を当サイトの「副作用の対処法」で紹介しています。

総称名タシグナ
一般名ニロチニブ                         
販売名(販売開始年月)タシグナカプセル50㎎(2017年12月)
タシグナカプセル150㎎(2011年3月)
タシグナカプセル200㎎(2009年3月)
製造販売元ノバルティスファーマ株式会社
効能効果慢性期又は移行期の慢性骨髄性白血病
最新情報年月2020年12月

副作用

重大な副作用

  • 骨髄抑制
  • QT間隔延長
  • 心筋梗塞、狭心症、心不全
  • 末梢動脈閉塞性疾患
  • 脳梗塞、一過性脳虚血発作
  • 高血糖
  • 心膜炎
  • 出血(頭蓋内出血、消化管出血、後腹膜出血)
  • 感染症
  • 肝炎、肝機能障害、黄疸
  • 膵炎
  • 体液貯留(胸水、肺水腫、心嚢液貯留、うっ血性心不全、心タンポナーデ)
  • 間質性肺疾患
  • 脳浮腫
  • 消化管穿孔
  • 腫瘍崩壊症候群

その他の副作用

(発現頻度 1%以上)

  • 皮膚:発疹(41.4%)、そう痒症(15.6%)、脱毛症(11.4%)、皮膚乾燥(9.7%)、紅斑、皮膚炎、湿疹、皮膚色素過剰、多汗症、寝汗、皮膚剥脱、過角化
  • 精神障害:不眠症
  • 神経系障害:頭痛(20.8%)、浮動性めまい、感覚鈍麻、味覚異常、末梢性ニューロパチー
  • :眼乾燥、結膜炎、眼瞼浮腫、眼そう痒症、眼充血
  • 耳・迷路障害:回転性めまい
  • 筋・骨格系:筋骨格痛(17.1%)、関節痛(8.6%)、筋痙縮(8.3%)、背部痛
  • 消化器:悪心(18.1%)、上腹部痛(8.8%)、嘔吐(9.0%)、便秘(7.9%)、下痢(7.6%)、腹痛(5.6%)、消化不良、腹部膨満、鼓腸、腹部不快感、胃腸炎
  • 肝臓:ビリルビン増加(29.9%)、ALT増加(26.4%)、AST増加(14.5%)、ALP増加、γ-GTP増加
  • 呼吸器:呼吸困難、咳嗽
  • 心臓障害:動悸
  • 血液:リンパ球減少症
  • 血管障害:高血圧、潮紅
  • 腎臓:血中クレアチニン増加
  • 感染症:毛包炎、鼻咽頭炎、ヘルペスウイルス感染
  • 代謝異常:高コレステロール血症(5.4%)、糖尿病、食欲不振、高尿酸血症、脂質異常症、高トリグリセリド血症
  • 全身障害:疲労(10.8%)、無力症(6.6%)、末梢性浮腫(5.6%)、発熱、顔面浮腫、けん怠感、悪寒、胸部不快感、胸痛、疼痛
  • 臨床検査:低リン酸血症( 14. 8 % )、リパーゼ増加(10.5%)、血中アミラーゼ増(6.2%)、低カリウム血症、低カルシウム血症、体重増加、体重減少

「その他の副作用」の中で1%以上の発現頻度を示しています。1%未満の症状についてはタシグナの添付文書(11.副作用 11.2 その他の副作用)でご確認ください。

ニロチニブ塩酸塩水和物
独立行政法人 医薬品医療機器総合機構:医薬品副作用被害救済や稀少病認定薬の研究振興調査などの業務案内。

副作用に対するセルフケア

「対処法をみる」ボタンをクリックすると、セルフケア方法と関連するアイテム・サービス情報を紹介しているページ(内部リンク)へ移動します。

骨髄抑制

皮膚障害

味覚障害

悪心・嘔吐

食欲不振

だるさ・倦怠感

参考文献・ウェブサイト
  • 添付文書 2020年12月改訂(第2版)
  • PMDA 独立法人医薬品医療機器総合機構 タシグナの添付文書、患者向医薬品ガイド、インタビューフォーム、くすりのしおりの情報が得られます。また、重篤副作用疾患別対応マニュアルでは、重大な副作用にある症状に関する情報が得られます。
ニロチニブ塩酸塩水和物
独立行政法人 医薬品医療機器総合機構:医薬品副作用被害救済や稀少病認定薬の研究振興調査などの業務案内。