抗がん剤情報

ファルモルビシン

抗がん剤情報

公開日:2020年4月21日

更新日:2023年6月24日

ファルモルビシン(一般名:エピルビシン塩酸塩)について、独立法人医薬品医療機器総合機構公表のファルモルビシンの添付文書、患者向医薬品ガイド、インタビューフォームの情報等に基づいて、適応のがん種と副作用を中心にまとめました。一部の副作用については、そのセルフケア方法を当サイトの「副作用の対処法」で紹介しています。

総称名ファルモルビシン                  
一般名エピルビシン塩酸塩
販売名(販売開始年月)ファルモルビシン注射用10㎎「NK」(2005年7月)
ファルモルビシン注射用50㎎「NK」(2005年7月)
製造販売元マイラン製薬株式会社
効能効果1.下記疾患の自覚的並びに他覚的症状の緩解
急性白血病、悪性リンパ腫、乳癌、卵巣癌、胃癌、肝癌、
尿路上皮癌(膀胱癌、腎盂・尿管腫瘍)
2.以下の悪性腫瘍に対する他の抗悪性腫瘍剤との併用療法
乳癌(手術可能例における術前、あるいは術後化学療法)
最新情報年月2022年5月
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主な副作用

重大な副作用

  • 心筋障害
  • 骨髄抑制
  • ショック、アナフィラキシー
  • 間質性肺炎
  • 萎縮膀胱
  • 肝・胆道障害
  • 胃潰瘍、十二指腸潰瘍、消化管出血

その他の副作用

(発現頻度不明)

心臓:心電図異常、不整脈、頻脈、胸痛
過敏症:蕁麻疹、発疹、紅斑、発赤
肝臓:肝機能異常(AST(GOT)・ALT(GPT)上昇等)
腎臓:腎機能異常(BUN上昇等)
消化器:悪心・嘔吐、食欲不振、口内炎、下痢、腹痛、食道炎、胃炎
皮膚:肝動脈内投与時(発赤、紅斑、びらん、潰瘍等の皮膚障害、皮膚壊死)、高度の脱毛、色素沈
着、瘙痒症
精神神経系:倦怠感、しびれ、疼痛、頭痛、耳痛・耳鳴、不眠、意識障害、知覚異常(口腔内異和感)
泌尿器:膀胱刺激症状(頻尿、排尿痛、膀胱炎、血尿等)注1)、頻尿、血尿
呼吸器:呼吸困難、気胸・血胸注2)
注射部位:静脈内投与による血管痛、静脈炎、血栓
その他:ほてり、発熱、悪寒、顔面浮腫、血圧低下

注1)膀胱腔内注入療法による。
注2)類似化合物(ドキソルビシン塩酸塩)の投与により肺転移を有する症例の治療中にあらわれたとの報告がある。

エピルビシン塩酸塩
独立行政法人 医薬品医療機器総合機構:医薬品副作用被害救済や稀少病認定薬の研究振興調査などの業務案内。

副作用に対するセルフケア

「対処法をみる」ボタンをクリックすると、セルフケア方法と関連するアイテム・サービス情報を紹介しているページ(内部リンク)へ移動します。

骨髄抑制

悪心・嘔吐

食欲不振

だるさ・倦怠感

口内炎

しびれ

ほてり・のぼせ

参考文献・ウェブサイト
  • 添付文書 2022年5月改訂(第3版)
  • PMDA 独立法人医薬品医療機器総合機構 ファルモルビシンの添付文書、患者向医薬品ガイド、インタビューフォームの情報が得られます。また、重篤副作用疾患別対応マニュアルでは、重大な副作用にある症状に関する情報が得られます。
エピルビシン塩酸塩
独立行政法人 医薬品医療機器総合機構:医薬品副作用被害救済や稀少病認定薬の研究振興調査などの業務案内。