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肌に関わる副作用や術後傷の対処法としての肌着の選択 ~グンゼ社商品の場合~

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公開日:2022年12月27日

更新日:2022年12月27日

グンゼ株式会社では、“医療から衣療へ”をテーマとし、肌着が肌やこころをいたわる衣療になるように肌にやさしい製品「メディキュア」を販売しています。メディキュアには治療中のがん患者さんを対象とした商品も数多く販売されています。ここでは、治療による肌に関わる副作用や、手術後の傷による痛みを軽減するために開発されたメディキュアの商品を症状や治療経過ごとに紹介します。

【監修・画像提供】グンゼ株式会社

皮膚障害、リンパ浮腫、しびれ

薬物療法に伴う副作用には肌に直接関連した症状として、皮膚障害やリンパ浮腫が挙げられます。基本的に皮膚障害とリンパ浮腫に対する対処法として保清、保湿、保護の3つのセルフケアがすすめられます。保清は肌をきれいに保つこと、保湿は肌に潤いを持たせることを心がけますが、保護ではなるべく肌に刺激を与えないことを心がけます。そのため、肌に直接触れる肌着に関しては低刺激性のものを使用することがすすめられています。

低刺激性の肌着を選ぶための主なポイントとして、生地の素材、やわらかさや無縫製(縫い目がない)なことが挙げられます。

メディキュアの商品の一つ、「低刺激インナー」では、以下の特徴が示されています。

  • 生地の素材はレーヨン50%、綿40%、ポリウレタン10%。
  • 使用されているレーヨンは木材が原料(再生繊維)で、綿よりも柔らかく伸縮性があり、吸放湿性に優れている。
  • ポリウレタンを内側に閉じ込める技術と接着により縫い目がない。
  • 袖口はほつれにくい技術により折り返さず、切りっぱなしの状態で着られる。
  • 皮脂汚れを落ちやすくする加工がプラスされている。
低刺激インナー

同じ素材を使った商品には手足用の「アーム・レッグカバー」があります。皮膚障害やリンパ浮腫の対処法では保湿剤を塗布した後の保湿のため、また紫外線からの刺激を避けるため“手袋”や“靴下”の着用がすすめられていますが、「アーム・レッグカバー」は洗濯して繰り返し使用することができ、本体色ブラックは紫外線を99.9%カット(UPF50+)するため、紫外線対策として利用できます。

副作用のしびれの対処法の一つとして“血行を良くすること”がすすめられていますが、「アーム・レッグカバー」は手足を温めるためにも利用できます。

アーム・レッグカバー

乳がん手術後

また、同じ素材で乳がん手術を終えた方へ「カップ付きインナー」も販売されています。商品にはタンクトップ型の他にも、術後の傷が隠れるように二分袖で前あきタイプもあり、肌にやさしいだけではなく、外見ケアや通院治療での着脱のしやすさについても配慮が施されています。

前あきタイプカップ付きインナー

前あきタイプの商品では、術後に便利な「前開きハーフトップ」もあります。こちらの素材は綿65%、ポリウレタン35%の混合比で、生地の表面は滑らかでフィット感やサポート力があるため、傷に擦れる痛みを軽減することができます。傷ができやすいアンダーバスト部分は切りっぱなしなので、縫い目があたることはありません。また、ハサミでカットしてもほつれない特徴で、リンパ節切除後、切り口のはじが当たってしまう場合は、傷を避けながら生地をカットすることが可能です。

前開きハーフトップ

放射線治療中・後

レーヨン混の素材では、咽頭がんなど首回りに対する放射線療法でダメージを受けた箇所を、あるいは放射線照射のマーキング箇所を保護するための「ネックカバー」もあります。

着脱しやすいように首の縫い目部分は伸びる縫い方や、クルクル回るのを防いでくれる涎掛けのようなスタイル、紫外線99%以上カットなどの特徴があり、首から胸元にかけての皮膚を保護することができます。

ネックカバー

脱毛

副作用の一過性の症状として脱毛があります。脱毛の対処法としては頭皮を保護するため、また外見のケアのため医療用ウィッグを利用する場合もありますが、自宅など室内で過ごすときには帽子を利用するケースもあります。メディキュアの商品に「サポートキャップ」があります。「サポートキャップ」は洗っても長持ちするように加工した綿100%使用(ゴム部を除く)していて、バンド部分と本体とのつなぎ目や縫い方を工夫しているため肌あたりが気にならず、ウィッグのインナーをはじめ、様々なシーンに利用できます。

サポートキャップ

悪心・嘔吐、骨髄抑制

肌の症状に直接関連しないけれども、肌に関わる副作用の対処法として悪心・嘔吐や骨髄抑制、下痢が挙げられます。これらの対処法では、共通して“締め付けのない服や下着、靴下を着用すること”がすすめられています。下着に関して言えば、例えばウエストゴムのないものの方が、締め付けによるかゆみなど肌への負担が軽減できます。

メディキュアのラインナップに、ウエストゴムを使用しないお腹を包み込むタイプの商品「ハイウエストショーツ」があります。「ハイウエストショーツ」は、もともと腹部の外科手術後のケアを目的として開発された商品のため、肌にぴったりとフィットすることで傷口への擦れを軽減することが特徴ですが、前述の綿65%、ポリウレタン35%混合比の生地を使用していることから滑らかで収縮性があるため、締め付け感がないことも特徴です。

ハイウエストショーツ

この生地はハサミで切ってもほつれないことから、腹帯や胸帯として利用できる商品「カッティングチューブ」やオストメイト向けの商品としてアルケア社との共同開発商品「やわらかウエストチューブ」が販売されています。例えば、やわらかウエストチューブは生地を折り返すことでストーマ装具を安定的させることができます。そのため外出時などにも便利な商品です。

カッティングチューブ
やわらかウエストチューブ

メディキュアのブランドサイトでは、ここで紹介した商品の詳細について知ることができます。また、知っておくとよいお役立ち情報も掲載していますので、是非、ご覧になってください。

メディキュア | GUNZE | 肌にやさしい下着
手術後に下着のしめつけが気になっている方や、肌トラブルでやさしい素材をお探しの方など、デリケートな肌になった方へやさしい下着をお届けします。

「やわらかウエストチューブ」に関する情報については、アルケア株式会社のサイト「ストーマケア SITE」をご覧ください。

やわらかウエストチューブ|ストーマ装具|商品情報|ストーマケアサイト|アルケア
装具や固定ベルトの肌あたりを軽減するオストメイト用腹帯です。