がん治療の付き添いうや一時預かりのための宿泊施設を紹介します。病院近くで過ごせる施設で、経済的・精神的な負担を軽減できます。全国各地にある施設の例をご紹介します。
がん治療の付き添いのための宿泊施設
がん治療は、入院や通院で長期にわたることが多く、患者さんだけでなく、ご家族も大きな負担を感じることがあります。特に、遠方から通院する場合や、手術を受ける場合は、付き添いの方が宿泊する場所を探す必要があります。しかし、ホテルやビジネスホテルは高額になりがちで、経済的にも精神的にも厳しい状況になることも少なくありません。
病院近くで過ごせる患者家族滞在施設(ホスピタル・ホスピタリティ・ハウス)は、がん治療を受ける患者さんやそのご家族を対象にした宿泊施設です。少ない経済的負担で利用できるだけでなく、同じような境遇の方々と交流したり、相談したりすることができます。また、医療スタッフやボランティアスタッフも常駐しており、安心して滞在することができます。
全国にある患者家族滞在施設例
国立がん研究センター中央病院
(東京都)
手術を受けられる患者さんの当日の付き添いが可能です。手術中は病棟以外の1階や8階家族待合室、19階レストランなど院内でお待ちいただけます。
四国がんセンターの患者支援センター向日葵(ひまわり)
(愛媛県)
外来化学療法(抗がん剤治療)を受けられる患者さんやそのご家族のための宿泊施設です。一泊2,640円(税込)で利用できます。
アフラックペアレンツハウス
(東京都、大阪府)
ドナルドマクドナルドハウス
(北海道、宮城県、新潟県、栃木県、東京都、埼玉県、静岡県、愛知県、大阪府、兵庫県、福岡県)
公益財団法人 がんの子どもを守る会
(東京都、三重県)
日本ホスピタリティ・ハウス協会
全国各地にある患者家族滞在施設を紹介しています。各施設の詳細や利用方法などを確認することができます。
短期入所生活援助(ショートステイ)事業
保護者が病気や事故、看病、冠婚葬祭等の事情で一時的に子どもの養育が困難なとき、育児不安や育児疲れ、慢性疾患児の看病疲れなどの身体的・精神的負担の軽減が必要な場合などに、原則7日間を限度として子どもを児童養護施設などで預かってくれる自治体サービスです。
「子育てサポートセンター」(札幌市)
「大阪市子育て短期支援センター」(大阪市)
「福岡市子育て支援センター」(福岡市)
夜間養護(トワイライトステイ)事業(京都市)
京都市ではショートステイの他、夜間養護(トワイライトステイ)を提供しています。トワイライトステイとは、仕事などで保護者の帰宅が常に遅くなり保育所で対応できない場合、または、休日に不在で家庭での子どもの養育が困難な場合に、保育し、食事を提供するサービスです。
短期入所療養介護(医療型ショートステイ)
ショートステイ事業は子どもだけでなく大人も対象で、がん患者さんやそのご家族も一時的に施設に入所することができます。 ただし、一般的なショートステイでは医療的ケアが十分に受けられない場合があります。そこで、短期入所療養介護(医療型ショートステイ)というサービスがあります。
医療型ショートステイは、自宅で療養生活を送っている高齢者が介護老人保健施設(老健)などの施設に短期間入所する介護保険サービスです。 医師や看護師の人員配置が充実した施設を利用するため、医療的ケアを必要とする患者さんも安心して入所できます。
利用には、介護保険の要介護認定を受けている必要があります。また、費用は、介護保険の自己負担分と実費分がかかります。
自治体による宿泊費助成事業
京都府 長期療養児家庭支援事業
京都府では府民(京都市民は除く)に対し、長期入院のお子さんに付き添うために京都市内の指定宿泊施設を利用する場合、宿泊料金の一部を負担します。宿泊期間は90日以内です。
沖縄県 離島へき地がん患者等宿泊支援制度(放射線治療対象)
放射線治療を行っている本島内の病院で放射線治療を受けるため、がん患者さんや付き添いの方が対象宿泊施設を宿泊した場合に、宿泊割引が受けられます。