骨髄抑制(白血球(好中球減少)、赤血球減少、血小板減少)は検査数値の変化や発熱、寒気、喉の痛み、鼻血、歯ぐきの出血、あおあざができる、出血が止まりにくい、頭が重い、動悸、息切れ等の自覚症状がある抗がん剤による副作用です。このような症状が現れたらまず担当医はじめ医療従事者に相談しましょう。ここでは、骨髄抑制に伴う感染症、貧血、出血に対するセルフケアのポイントとケア関連商品を紹介します。
セルフケアのポイント
感染症
- 帰宅後こまめな手洗い、うがいをしてウイルス等による感染予防をします。トイレの後、食事の前にも手洗いをします。
- 入浴・シャワーを毎日行い、不潔になりやすい肛門や陰部をふくめ、全身を清潔に保ちます。
- 食事の後は歯磨きをして口の中を清潔に保ちます。
- 切り傷をつくらないように気をつけます。
- 人混みなど人が多く集まる場所は感染のリスクが高まるため避け、マスクを着用します。マスクは夏の日などの暑さ対策として冷感マスクが市販されています。
- 生ものの食べ物を控えるときもあります。
貧血
- レバーなど鉄分、ビタミンB12 、タンパク質を多く含む食品を取り入れた、栄養バランスのよい食事を摂りましょう。
- 身体を温めて血行良くしましょう。
- 動悸、息切れを起こさないように、また貧血によるふらつきで転倒やケガをしないように、ゆっくり体を動かしましょう。
出血
- 転倒、ケガ、打撲をしないように注意します。
- 切り傷防止のため、家事、庭仕事等は炊事・掃除用ゴム手袋やガーデニング用手袋を着用します。
- 傷をつくらないようにこまめに爪切りで爪を切りそろえます。
- 歯磨きで口のなかを傷つけないように柔らかめの歯ブラシを使用します。
- 鼻を強くかんだり、排便時の強く力まないようにします。
- 血液を固まりにくくするアルコールが含まれる酒類等の摂取を控えます。
- 剃毛は剃刀より刺激の少ない電気シェーバーを使用する方がよいでしょう。
- 身体を締め付けない衣服を着用します。
骨髄抑制に対するセルフケアアイテム
当サイトでは、上記に紹介したセルフケアに関連する具体的なアイテムについて、各種メーカーから販売されている商品例を用途に分けて紹介しています。
スキンケア
皮膚の保清、保湿、保護に関わる商品例は「がん療養生活中のスキンケアアイテム」でご覧になれます。弱酸性・低刺激のボディーソープやシャンプー、おしりふき、保湿クリーム・ミルク・ローション、入浴剤、日焼け止め剤などの具体的な商品例を紹介しています。
口腔ケア
口の中をきれいにするための関連アイテムは「がん療養生活中の口腔ケアアイテム」でご覧になれます。やわらかめのハブラシや刺激の少ない歯磨き粉、ワンタクトブラシ、歯間ブラシ、舌ブラシなどの具体的な商品例を紹介しています。
食事ケア
買い物など外出を控えたい場合は、宅配食サービスを利用するのも選択肢の一つです。宅配食を提供しているサービス会社の具体例は「がん療養期間中の食事に宅配サービスを利用する」でご覧になれます。
たんぱく質を効率よく摂取できる食品の一例として栄養補助食品があります。栄養補助食品の商品例は「がん療養生活中の食事ケアアイテム」でご覧になれます。他にも栄養補助食品(ゼリー食品、飲料、栄養調整食品)やおかゆ・雑炊、スープ・味噌汁、経口補水液の具体的な商品例を紹介しています。
噛む力が弱い方や、嚥下障害で飲み込むことが難しい方、口内炎で食べ物の刺激を和らげたい方は、やわらか食やムース食という選択肢があります。やわらか食やムース食については、「がん療養生活中の口腔・嚥下に関わる食事ケアアイテム」で紹介しています。やわらか食やムース食を提供する宅配食サービスやレトルト食品を紹介しています。
レトルト食品には「かむ力、飲み込む力」に配慮し、⽇本介護⾷品協議会によりユニバーサルデザインフード(UDF)として、【容易にかめる】【歯ぐきでつぶせる】【舌でつぶせる】【かまなくてよい】の4つに区分した商品がありますので、ご参考ください。
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