抗がん剤などの治療によりリンパ浮腫の症状が現れたら、まず担当医をはじめ医療従事者に相談しましょう。むくみが原因とされる皮膚の乾燥による感染を予防するため、腕または足へのスキンケアを心がけます。また、リンパ浮腫治療のために弾性着衣を購入した費用は加入している保険者へ申請することができます。 ここではリンパ浮腫に対するセルフケアのポイントとケア関連アイテムを紹介します。
セルフケアのポイント
皮膚の清潔を保つ(保清)
- 石鹸やボディーソープを泡立てネットなどでよく泡立てて丁寧に皮膚を洗います。
- 皮膚のしわや指の間を洗い、よくすすいだ後、水分を丁寧にふき取ります。
皮膚の乾燥を防ぐ(保湿)
- 常に保湿剤を使って、皮膚を乾燥によるひび割れなどから守ります。
ケガや刺激などから守る(保護)
- 切り傷、擦り傷、虫刺され、ペットによるひっかき、やけどに注意します。
- 水虫など皮膚の病気は早めに治療します。
- 切り傷防止のため家事は炊事・掃除用ゴム手袋を着用します。
- ガーデニング等屋外活動するときには手袋、長そで、長ズボン、靴下を着用します
- 紫外線による皮膚への刺激を避けるため、日傘をさす、日よけ帽子をかぶる、長そでを着用する、日焼け止めを使用するなどの対策をとります。
- 深爪をしないよう爪切りでこまめに爪を切ります。
- ゆったりとした締め付けのない服、下着、靴下を着用します。
- 時計、アクセサリー、ゴムバンドなど体を締め付けるものは控えます。
- 鍼灸、湿布など直接皮膚を刺激するものは控えます。
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皮膚の保清、保湿、保護に関わる商品例は「がん療養生活中のスキンケアアイテム」でご覧になれます。ボディーソープや泡立てネット、保湿クリーム・ミルク・ローション、日焼け止め剤などの具体的な商品例を紹介しています。
その他のケア
- 家事や仕事は無理をせず、休憩を入れ過ごします。
- 長時間の同じ姿勢や正座などは避けます。
- 重いものはショッピングカートなどを利用して、持たないようにします。
- 適度な運動を取り入れます。
- バランスの良い食事を心がけます。
- サウナや長時間の入浴は控えます。
- 就寝時は、腕や脚にクッションなどをおき、心臓より高くして休みます。
- 肥満はリンパ浮腫の発症リスクや悪化の要因になるため、こまめに体重計で体重を計測し、標準体重を維持するように心がけます。
リンパ浮腫治療のための弾性着衣購入の療養費申請について
リンパ浮腫治療のために使用する弾性着衣(弾性スリーブや弾性グローブ、弾性ストッキング、弾性包帯)を購入した費用は、療養費の申請をすると一部支給が受けられる制度があります。詳しくはご加入の保険者あるいはお住まいの各自治体にご確認ください。
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